特選・この夏観るべき映画特集

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今年も8月を迎えようとしている。夏休みシーズン話題の映画は多いが、単館のみで公開上映される作品もまた少なくない。

そこで今回は、メディアではあまり紹介されていないが、この夏ぜひ観ておくべき映画として、珠玉の4作品を紹介する。

友人とともに、あるいは家族とともに、あるいは一人でじっくりと、楽しめる映画揃いだ。

 


歩いて四国(新宿武蔵野館で8月2日公開予定)


今年前半の映画界で「想定外の大ヒット」として話題をさらった「翔んで埼玉」の制作陣が「2匹目のドジョウ」を狙って繰り出した今夏最大の問題作。

前作に引き続きGACKT二階堂ふみのダブル主演という布陣を敷く。

 

ストーリーの舞台はもちろん四国。

お遍路さん姿で登場する太郎(GACKT)と花子(二階堂ふみ)。弘法大師ゆかりの霊場88か所を巡礼して回る二人だが、この旅には隠れたミッションがあった。長年にわたり維持されてきた88か所体制に風穴を開け、新たな霊場を加えるという、いわば「霊場巡り界の新規参入」を実現させようというものだ。

二人の背後には、「数百年ぶりのお遍路改革」という実績を作って、改革姿勢を誇示したい政府の指示があった。

そんな密命を帯びた二人は、お遍路の途中で人気が少ない場所を見つけると、密かに付いてきている部下10名を呼び寄せ、突貫工事で簡素な霊場を建築していく。前後の霊場の案内板や、「四国八十八か所霊場会」のホームページを勝手に改竄し、巡礼者が自然な形で「新設霊場」にやってくるよう仕向けるという、地味な作業を続ける日々。

そして20日後、当初予定していた霊場20か所の新設を終え、霊場数を煩悩の数と同じ「108か所」にしてミッションを終了しようとしていた彼らに、政府からの新たな指示が届いた。

「来年7月の東京五輪2020開会までに、霊場数を2020箇所に増やし、全ての霊場の入り口にマスコットキャラクターのミライトワソメイティを設置せよ」

あまりに無謀、かつ無意味な命令に彼らの怒りは爆発する。

「俺たちは東京五輪を盛り上げるためにこんなことをやっているんじゃない!」

反旗を翻した二人を、政府はあっさり見捨て、「霊場を不法に建築した犯罪者」として告発された彼らは警察に追われる身となる。

四国4県の中で逃避行を続ける彼らの行方は、そして霊場は結局どうなるのか。手に汗を握るサスペンスが観る者の心を打つ。

 


延期の子(下北沢トリウッドで8月9日公開予定)


現在大ヒット公開中の「天気の子」と間違える観客が続出しそうな問題作。

子供のころから、自分に降りかかるすべての問題について、延期や先送りを繰り返し続けた男の、壮大な人生を描いた上映時間4時間半の大作だ。

小学生の時の夏休みの宿題、高校生になって直面した文系・理系の選択、就職先選択の決断、社会人となって仕事上抱えた難題への対処、結婚、マイホーム購入、年金受取口座・・・。

全ての決断や実行をギリギリまで先送りし続けた彼は今年、80歳を迎えた。

決断の先送りの集大成ともいえる、彼の現実とはどのようなものなのか。

あまりに意外な彼の現在の姿に、観客全員が騒然とする、この夏必見の、衝撃作だ。

 


海女と雲丹の闘争(シネスイッチ銀座で8月16日公開予定)


この冬、大ヒット作品「アナと雪の女王」続編公開が予定されている中、先んじてちょっと似たタイトルの映画が公開される。

「海女と雲丹(うに)の闘争」は、2013年8月に公開され大ヒットを記録した「半沢直樹」「あまちゃん」の合作作品「半沢ちゃん」の続編という位置付けだ。

 

半沢(堺雅人)の必死の努力が功を奏し、再び三陸の海は豊かさを取り戻した。アキ(のん)も毎日海に潜り、安定した収入を得る日々が続いていた。

しかしそんな三陸にも、地球温暖化の不気味な足音が忍び寄ってきていた。

ある日アキは、海底に大量のムラサキウニが発生していることに気付き、半沢に報告する。半沢は受け取ったそのウニを割ってみたが、身がスカスカでそのままでは商品価値がないと判断。

そこで、半沢が勤める信用金庫の取引先に声をかけ、地元名産の畑ワサビやしいたけ、キャベツなどを餌としてこれらのウニを畜養するという、地元関係者を巻き込んだビジネスマッチングを企画し、地元の人々は新たな可能性に期待する。

そんなある日、ふと海を眺めた半沢は思わず悲鳴を上げる。ムラサキウニが異常なペースで繁殖し、海を埋め尽くしていたのだ。

あまりの事態にどうしていいのかわからない半沢を横目に、アキが立ち上がる。

「海のことは、私たちに任せておいて」

ウニであふれかえる海に向かうアキたち海女と、ウニの勝負の行方は果たして・・・。

そして、半沢の始めたウニの畜養は成功するのか・・・。

 

 

星戦争(神保町シアターで8月23日公開予定)


この冬、最新作公開が予定されている「スター・ウォーズ」をパクっているようで実は全く関係ない作品も公開される。

中国・上海で新進気鋭の映像集団として知られる「世界颱風」が作り上げた「星戦争」がそれだ。

タイトルからは、「スター・ウォーズ」シリーズをモチーフに置いているように見えるが、実はこの映画、スター・ウォーズを全く見たことのないスタッフ・キャストが「スター・ウォーズってこんな感じのストーリーじゃないか?」と、勝手に想像しながら作ったという、異色の作品だ。

 

2020年の東京。超人気占星術師として大活躍をしていたDr.オーパが、突如、西暦260年の中国大陸にタイムスリップしてしまう。

魏・呉・蜀の三国時代の闘争真っただ中に突如身を置くこととなったDr.オーパは、「未来から来た占星術師」という触れ込みで、三国時代のキーパーソンである劉備の軍師に就任することに成功する。

得意の占星術に加え、歴史の勉強で得ていた知識も活かしながら、劉備に的確なアドバイスを送るオーパは、周囲の信頼を集めていく。

しかしそんなある日、劉備三顧の礼で招いた諸葛亮孔明が、同僚軍師として加わることになった。

諸葛亮は、周囲の人間からオーパの凄さを聞かされていたが、しばらく黙想した後、オーパに静かに問いかけた。

「未来からいらっしゃったのであれば、占いのような非科学的なものではなく、もっと高度な技術を御存じのはず。例えば、離れた場所にいる味方と瞬時に情報を交換する方法などはあるでしょう。具体的に、その技術を教えてください」

スマホを持ってはいたが、その原理などは全く理解していないオーパは言葉に詰まる。

「あなたは本当に未来から来たのですが」畳みかける諸葛亮、追いつめられるオーパ

果たして彼らの勝負の行方は、そして「三国志」への影響は一体・・・。